2019年4月1日入社
メディカル本部(多発性硬化症担当)
メディカル部門では、新薬の発売後に日常臨床下での薬の安全性や有効性のデータを収集するための臨床研究を実施し、論文にまとめたり、学会発表をする仕事をしています。また、専門医との科学的に中立の立場で議論することで医学的ニーズを把握する仕事を行っています。自分の仕事が生み出す様々なデータにより、日本の患者さんが安全に医薬品を使っていただけることにやりがいを感じています。
私自身は薬剤師免許取得後は製薬企業で免疫系の基礎研究に約10年従事しました。もともと「人」が好きなので、患者さんに近いところで仕事をしたいと思うようになり、別の製薬企業で4年間のメディカル部門での経験を積みました。その後、実臨床を学びたいと思い、大学病院にて2年間の薬剤師レジデントプログラムに参加しました。企業での仕事の後に経験した病院薬剤師の仕事では新たな気づきも多く、製薬企業が有するデータが臨床現場には行き届いていないことを痛感しました。もう一度企業で働こう、と2019年4月にバイオジェン・ジャパンに入社しました。
バイオジェン・ジャパンではメディカル本部の中の疾患領域担当として2017年に発売された多発性硬化症という希少疾患に対する経口治療薬を担当しました。多くの多発性硬化症専門医と科学的エビデンスをもとに議論することに刺激を受けました。また、担当している薬剤の市販後の安全性と有効性のデータをまとめた仕事は非常に印象に残っています。研究開発部門内のPMS(市販後調査)部が実施する市販後調査の中間報告をもとに論文化したものですが、国内発売後に同薬を服用した日本人患者さん1,000人以上のデータを蓄積し、論文にまとめて報告できたことは、自分にとって非常にやりがいがありました。臨床試験時の日本人データが150人程度でしたので、私たちが取り組んだ日常診療下でのデータが、事業本部の方々を通じて医療現場に届けられ、活用されることを切に願いましたし、私の仕事の究極のゴールである患者さんのお役に立てたならばうれしく思います。
また、メディカル部門内のデータジェネレーションの業務では、多発性硬化症に加えて脊髄性筋萎縮症の臨床研究や論文化、学会発表にも携わり、自分自身の経験の幅も大きく広がりました。
苦労した仕事も多々ありますが、大きな課題にぶつかった時は関係者に素早く共有し、皆で知恵を出し合って解決策を導いてきました。リスクが小さいうちに安心して課題を共有して解決できる、素晴らしい仲間に出会えたおかげで、課題も乗り越えてこられたと思っています。
「神経科学の不可能を、可能に。」という会社のビジョンのとおり、チャレンジ精神が旺盛な方々が集まっていると感じます。日本法人はこじんまりとした組織なので意思決定が比較的速いため、進行のスピードも速いです。社内公募制度が定着しており、新しいキャリアへの挑戦の機会もあり、いずれ新たな仕事にもチャレンジしてみたいと考えています。