バイオジェン・ジャパン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長・傳幸諭)は、脊髄性筋萎縮症(SMA)治療薬であるヌシネルセン(製品名:スピンラザ🄬)の高用量投与レジメンについて、米国、欧州に続いて、日本でも承認申請を行いましたのでお知らせします。ヌシネルセンの高用量投与レジメンは、承認済みのヌシネルセン投与レジメンと比較して、より迅速な初期投与レジメン(50mgを14日間隔で2回投与)と、より高用量の維持投与レジメン(4ヵ月ごとに28mg投与)で構成されています。
ヌシネルセンの高用量投与レジメンについて、米国FDAはバイオジェンが提出した承認申請(sNDA)を受理し、また欧州委員会(EMA)からも申請内容の検証の結果、受理されたことを、2025年1月23日に発表しました。
ヌシネルセンは現在、71ヵ国以上でスピンラザの製品名により、承認済みの12 mg用量で使用されています。
DEVOTE試験について
DEVOTE試験は臨床第Ⅱ/Ⅲ相無作為化用量漸増対照試験で、脊髄性筋萎縮症(SMA)の治療薬として現在承認されているレジメン(12 mg)より高用量(50 mg/28 mg)のヌシネルセン投与の安全性、忍容性、薬物動態、および有効性を評価するものです。本試験は世界中の約42施設で様々な年齢や異なるタイプのSMAの患者145人を組み入れました。DEVOTE試験はオープンラベルの安全性評価コホート(Part A)、二重盲検実薬対照無作為化治療コホート(Part B)、および現在承認されているスピンラザの用量から本試験で評価されている高用量レジメンに移行した参加者のその後の安全性と忍容性を評価するためのオープンラベル治療コホート(Part C)で構成されています。
パートBは、中心となる乳児期発症型コホート(n=75)と、小児期発症型(乳児型以外)(n=24)コホートで構成されています。パートBの主要評価項目は、CHOP-INTENDのベースラインから6ヵ月時点までの変化量を測定し、ヌシネルセンの高用量レジメンを第III相ENDEAR試験の対応するシャム対照群と比較しました。ENDEAR試験は、スピンラザ ® 12 mgの規制当局による承認の根拠となった重要な2試験のうちの1試験です。
パートCは、スピンラザ 12 mgから50/28 mgに移行した小児及び成人(40例)を評価した高用量レジメンの非盲検試験です。
DEVOTE試験(NCT04089566)に関する詳細は、clinicaltrials.govをご覧ください。
スピンラザ®について
スピンラザは脊髄性筋萎縮症(SMA)の乳幼児、小児および成人の治療薬として世界71カ国以上で承認されています。SMAの基盤となる治療として、全世界で14,000人以上がスピンラザの治療を受けています。1
スピンラザは体内で生成される完全長Survival Motor Neuron (SMN)タンパクの量を継続的に増やすことで、運動ニューロン喪失の根本原因を標的にするアンチセンス・オリゴヌクレオチド(ASO)です。2 SMAの発症部位に到達できるよう、スピンラザは運動ニューロンが存在する中枢神経系に直接投与されます。2
スピンラザは、最長10年間治療を受けた参加者データ3,4と他に類のないリアルワールドの経験に基づき、十分に確立された安全性プロファイルを有し、様々な年齢や異なるタイプのSMAに持続した有効性を示してきました。ヌシネルセンの臨床開発プログラムには、2つの無作為化対照試験(ENDEAR試験およびCHERISH試験)を含む、幅広い患者集団にわたる460人以上の参加者を組み入れた10本以上の臨床試験があります。オープンラベルのNURTURE延長試験はスピンラザの長期的な影響を評価しています。臨床試験で最も多く観察された有害事象は、呼吸器感染症、発熱、便秘、頭痛、嘔吐、腰痛でした。いくつかのASO薬投与後には腎毒性や急性で重篤な血小板数減少を含む血液凝固異常が観察されていますが、それらは臨床検査によりモニターすることができます。
バイオジェンは、スピンラザを開発・製造・製品化するためのグローバルな権利を、アイオニス・ファーマシューティカルズ社(NASDAQ略称IONS)から供与されています。
バイオジェンについて
1978年の創立以来、バイオジェンは世界をリードするバイオテクノロジー企業で、患者さんの人生を変革し、株主や私たちのコミュニティに価値をもたらす新薬をお届けするために革新的なサイエンスを開拓しています。私たちは優れた治療アウトカムをもたらすファースト・イン・クラスの治療薬や治療法を推進するために、人類の生物学に対する深い理解を応用し、異なるモダリティを活用します。私たちは長期的な成長をもたらすために投資利益率のバランスを考慮した上で、果敢にリスクを取るというアプローチを採択しています。
バイオジェンに関する情報については、https://www.biogen.com/ およびSNS媒体X, LinkedIn, Facebook, YouTubeをご覧ください。