バイオジェン・ジャパン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:アジェイ スレイク、以下、バイオジェン)は、脊髄性筋萎縮症(Spinal Muscular Atrophy/以下、SMA)についての認知向上・理解促進を目的に、バイオジェンとしては初めての取り組みとして、8月をSMA月間とし、SMAを抱えている患者さんと、その周囲の方々を応援する啓発活動「SMA Month 2019」を行います。
2019年08月02日
“好きなこと・やりたいこと”を仕事に活躍する患者さん3名のメッセージ動画を公開
「SMA患者さんの夢や希望はでっかい!」
バイオジェン・ジャパン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:アジェイ スレイク、以下、バイオジェン)は、脊髄性筋萎縮症(Spinal Muscular Atrophy/以下、SMA)についての認知向上・理解促進を目的に、バイオジェンとしては初めての取り組みとして、8月をSMA月間とし、SMAを抱えている患者さんと、その周囲の方々を応援する啓発活動「SMA Month 2019」を行います。
SMA患者さんで動画にも出演の腹黒 兎さん (デザイナー・イラストレーター)によるデザイン
SMAは、運動のために使用する筋肉をコントロールする神経に影響が及ぶ遺伝性の神経筋疾患で、日本では指定難病の一つです。症状が出現する年齢と運動発達レベルにより大きく4タイプに分類され、重症度や症状も患者さんによって異なります。中でも、生後6カ月までに発症するI型、7カ月から1歳半までに発症するII型は重度で進行が早く、やがては人工呼吸器が必要になったり歩けなくなったりします。一方、青年期後期/成人期の患者さんでは、主な症状として、徐々に筋力の低下や筋の萎縮(使用されない筋肉細胞の減少による筋肉量や筋力の低下)が起こることによる筋力低下やふるえ、筋肉のひきつりや痛みなどが挙げられ、日常生活での支障はもとより、就労の妨げになっている患者さんが多くいらっしゃいます。(※後述の「SMAについて」をご参照ください)
今回は、「SMA患者さんの夢や希望はでっかい!」をテーマに、活動の一つとして、SMAと共に夢や希望の実現に向かって仕事に取り組む、患者さん3名のインタビュー動画を制作しました。動画はSMAに関する様々な情報を紹介するWEBサイト「TOGETHER IN SMA - 脊髄性筋萎縮症(SMA)とともに- (https://www.togetherinsma.jp/)」にて公開いたします。
また、活動のメインロゴは動画にも登場いただいた患者さん(腹黒 兎さん(ペンネーム)(デザイナー・イラストレーター))にデザインいただきました。
WEBサイトQRコード
ロゴは全体的に明るい配色と四つ葉のクローバーで「Happy」なイメージを表現し、SMAの4つの型の旧名* (IV型は当時の呼称がないため数字で表現されています)の頭文字をクローバーの中に表現してくださっています。
* I型…ウェルドニッヒ・ホフマン(Werdnig-Hoffmann)病、II型…デュボヴィッツ(Dubowitz)病、III型…クーゲルベルグ・ウェランダー(Kugerberg-Welander)病
本日8月2日(金)は、第1弾として患者さん3名のメッセージ動画のハイライト編を公開します。この後、9日(金)、23日(金)、30日(金)に患者さん一人ひとりの動画を1名ずつ順次公開する予定です。インタビューは、「SMA患者さんの就労」にスポットを当て、SMAという疾患であっても、自身の夢や希望に向かって邁進し、自分の好きなことを仕事に活躍されている患者さん3名によるメッセージを届ける内容となっています。
またバイオジェンの社内イベントとして、「チャリティーラン&ウォーク」を実施し、社員がラン&ウォークで達成した距離に応じた金額を会社が拠出し、SMA患者支援団体に寄付させていただく予定です。 バイオジェンは、本動画の公開をはじめとした活動により、SMA患者さんの就労支援のため、そしてSMAに対する認知向上や理解促進のためのサポートを継続してまいります。
➢ 8月9日(金)~
樋口 夏美(ひぐち なつみ) さん、職業: ファッションデザイナー
小学生の頃から日常的に車いすを使用する中で、日々の生活において感じた服の不便さやデザインの重要性に着目し、福岡市内で開催されたイベントをきっかけに、なりたいと夢に描いていた服飾デザイナーとして歩み始めました。
現在は服飾デザインについて学びながら、身体に不自由がある方でも着やすい服のデザイン・製作に取り組み、今後は車いすを利用する方の悩みを聞いて、少しでも解決に寄与したいという希望を持っています。
➢ 8月23日(金)~
腹黒 兎(はらぐろ うさぎ)さん ※ペンネーム※、
職業 : デザイナー・イラストレーター
中学生の頃、SMAによる身体の変化が予見できるようになったことから将来を考え始め、高校3年生の時に以前より大好きだった絵を描くことを仕事にしたい、とイラストレーターとしての活動を開始されました。
現在は印刷物のデザインや、ご自身の作品制作を中心に取り組まれており、今回のSMA月間のロゴのデザインを担当いただきました。「SMAは何もできなくなる疾患ではないので、今後は『自分にできること、自分のしたいこと』に注力したい」と、更なる活躍を目指しています。
➢ 8月30日(金)~
木明 翔太郎さん(きめい しょうたろう)さん、職業 : 行政書士
今の自分の生き方や考え方、職業の根本をつくってくれたのはSMAという病気であったこと、そして、障がい当事者であることを逆に活かしてネットワークを広げながら、現在は行政書士として障がい福祉分野を中心に活躍されています。
障がいが重くなった時に自分がめざす像がなかったことから、障がいを持つ方々の就労・社会進出において自分自身がロールモデルとなりたいと日々邁進されています。
脊髄性筋萎縮症(SMA)について1) ~ 5)
SMAは、脊髄および下位脳幹における進行性の運動ニューロンの脱落を特徴とする疾患であり、重篤で進行性の筋萎縮や筋力低下を引き起こします。最も重篤なタイプのSMAの患者さんは最終的に麻痺状態となり、呼吸や嚥下など生命維持のための基本的な身体機能に支障をきたす恐れがあります。
SMN1(Survival of Motor Neuron 1)遺伝子の欠落または欠損により、SMAの患者さんは運動ニューロン維持に必要なSMNタンパク質を十分に産生することができません。SMAの重篤度はSMNタンパク質の量と相関関係があります。乳児型SMAの患者さんは最もきめ細やかな支持療法を必要としますが、SMNタンパク質がほとんど生成されないため、支えなしに座ることができず、人工呼吸器による補助なしに2年以上生存することができません。乳児型以外のSMA患者さんでは、より多くのSMNタンパク質が生成され重篤度も下がりますが、日々の生活と人生に困難を強いられます。
ウェブサイト 「TOGETHER IN SMA ~脊髄性筋委縮症(SMA)とともに ~」 について
バイオジェンについて
神経科学領域のパイオニアであるバイオジェンは、最先端の医学と科学を通じて、重篤な神経学的疾患、神経変性疾患の革新的な治療法の発見および開発を行い、その成果を世界中の患者に提供しています。1978年にチャールズ・ワイスマン、ハインツ・シェイラー、ケネス・マレー、ノーベル賞受賞者であるウォルター・ギルバートとフィリップ・シャープにより設立されたバイオジェンは、世界で歴史のあるバイオテクノロジー企業であり、多発性硬化症の領域をリードする製品ポートフォリオを持ち、脊髄性筋萎縮症の唯一の治療薬を製品化いたしました。また、多発性硬化症および神経免疫疾患、アルツハイマー病および認知症、運動障害、神経筋障害、急性神経疾患、神経認知障害、疼痛、眼疾患といった神経領域の研究においても最先端の活動を展開しています。バイオジェンは生物製剤の高い技術力を活かし、高品質のバイオシミラーの製品化にも注力しています。バイオジェンに関する情報については、https://www.biogen.com/ およびSNS媒体Twitter , LinkedIn , Facebook , YouTube をご覧ください。
バイオジェン・ジャパンは、米国バイオジェンの日本法人です。世界で最も歴史のある独立系バイオテクノロジー企業の日本法人として、日本では2000年より事業を展開しています。「神経科学の不可能を、可能に。」をビジョンに掲げ、日本の患者さんにも革新的な医薬品やより良い治療環境を提供すべく活動を展開しています。バイオジェン・ジャパンに関する情報については、https://www.biogen.co.jp/ 、およびSNS媒体Twitter , Facebook , Instagram , YouTube をご覧ください。